眼科通信

眼科通信Vol.167【アレルギー性結膜炎】

花粉症で目がかゆい、ゴロゴロする…

結膜にアレルギーの原因となる物質、抗原が触れることでアレルギーが生じ、

結膜に炎症が起こります。アレルゲンと接した後に症状が出現、悪化することが特徴です。

花粉症などの季節性のものと、ハウスダストなどの通年性のものに分けられます。

 

症状

目のかゆみ、異物感、眼脂、流涙、結膜充血、結膜浮腫などの症状を生じます。

アレルギー性鼻炎や眼瞼炎を合併することもあります。

 

季節性アレルギー性結膜炎ではアレルゲンとなる花粉が季節によって異なります。

スギやヒノキなどの樹木、カモガヤやオオアワガエリなどのイネ科、

ブタクサやヨモギなどのキク科植物が代表です。

通年性アレルギー性結膜炎ではダニやハウスダスト、ペットの毛などがアレルゲンとなります。

化粧品、コンタクトレンズに付着した皮脂や汚れなどの異物や、

コンタクトレンズそのものによる物理的な刺激が原因となることもあります。

アレルギー性結膜炎を完治させることは難しく、

アレルゲンの除去や対症療法などなどを長期間継続し、

症状が軽減した状態を維持することが治療の目標です。

 

※点眼知治療

・抗アレルギー点眼が治療の第一選択となります。

・抗アレルギー点眼薬のみでは効果が不十分な場合はステロイド点眼を併用します。

・アレルギー性鼻炎を併発している場合は抗アレルギー内服の併用も有効です。

・季節性で、発症時期が判明している場合は、自覚症状が出る前から

治療を開始することで、症状の程度を緩和できます。

・ステロイド点眼薬を併用する際は、感染性結膜炎や眼圧が上昇する

可能性があることに注意が必要です。

 

抗原が判明している場合は、抗原を遠ざけるために

マスクを着用したり、眼鏡を装用したりして工夫しましょう。

目をこすることにより症状が悪化したり、

感染症を生じたりするため、こすらないようにしましょう。

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